少林寺拳法に筋トレは必要か

WEB法話

今日は少林寺拳法に筋トレは必要なのかどうかについて考えてみようと思います。

皆さんは「少林寺拳法は力に頼らない」とか「力の弱い女性でも大の男を制することができる」とか聞いたことがあると思います。
僕もこの言葉を聞いて「だったら筋トレしなくても良いよね」とか「むしろ筋トレしない方がこの言葉に説得力を持たせる事ができるよね」とか考えていました。
しかしその一方で「そうは言ってもやっぱり筋力は必要なんじゃないか?」とも思いジムで筋トレに励んだ時期もありました。

実際どうなんでしょうか?
今回は以下の3つの項目に沿って考えてみたいと思います。

・そもそも筋トレって何のためにするのか
・身体を動かす仕組みについて考える
・少林寺拳法に筋トレは必要か

「そもそも筋トレって何のためにするのか」
筋トレの目的は言うまでもなく筋力アップです。
筋トレによって筋肉にダメージを与えた後に訪れる超回復という作用によってトレーニング以前よりも筋力がアップする、と言うのが簡単な理屈です。
競技に必要な筋肉に的を絞って鍛えることでより大きなパワーが発揮できる様になり、より優れたパフォーマンスを発揮させることが大きな目的だと思います。
その他の目的としては怪我の予防やリハビリもありますね。

「身体を動かす仕組みについて考える」
人間の身体は筋肉の収縮によって動きます。だから筋トレで筋力をアップさせた方がよりパワフルに身体を動かすことが出来ます。
では筋肉を動かすのは何でしょうか?
それは脳ですよね。脳からの指令が神経を通して筋肉に伝えられて身体は動きます。

「少林寺拳法に筋トレは必要か」
少林寺拳法に限らずスポーツや武道などの動きはいくつもの筋肉が関わった複雑な動きをします。
どんなにパワフルな筋肉でも脳からの指令が正しく、細かく伝えられないと複雑な動きを正確に行うことはできません。
しかも筋トレは少数の筋肉に的を絞って鍛えるので、筋トレが直接少林寺拳法の技術の向上につながる訳ではないと僕は考えています。
とは言っても筋力はないよりはあった方が良いでしょう。ならば少林寺拳法の技術に必要な筋力は少林寺拳法の動きの中で鍛えた方が効率的なんじゃないかと思います。
例えば蹴りを強くしたいのであれば正しいフォームと蹴り方を覚えた上でミットやプロテクターを蹴って鍛えた方が良いと言うことです。

まとめ
少林寺拳法に必要な筋肉は少林寺拳法の動きで鍛えた方が良い。
その前に正しい動きを身につけた方が良い。