会心の一撃を極めるための呼吸の話
少林寺拳法であなたの「変わりたい」を全力でサポート 米子祇園道院、道院長の森崎です
さて、少林寺拳法に限らず「極め」の感覚はとても重要です。
武道で言えば、どんなに優勢な状況であっても最後の極めが甘いと反撃を許して形勢が一気に逆転してしまうことになりかねません
かつての時代であれば命に関わる重要なことです
仕事でもなんでも最後の「詰め=極め」が甘いと、それまでの苦労が全て水の泡になってしまう事が珍しくありません
ということで今回は「極め」について考えてみたいと思います
武道とスポーツの共通点
ところで先日、あるスポーツのコーチをされている方と話をしていました
武道としての少林寺拳法に大変興味を持ってくださり様々な話をしてとても有意義な時間を過ごすことができました
その中で競技スポーツと少林寺拳法との共通点も気付くことができました
そのひとつが「極め」の感覚です
例えばラケットやバットでボールを打ち返す時の感覚は、少林寺拳法でいう当身の極めの感覚によく似ていると思いました
中学生の半年間、テニス部に所属していたのでよく分かります(笑)
ボールを良く見て、ギリギリまで引きつけて、一気に打ちつける
相手の急所の位置を見定めて、一気に打ちつける
つまり、目的に対して一気に力を集中する、この感覚です
大事なのは呼吸
僕は、会心の一撃を極める時に必要なのは「呼吸」だと考えています
動きと呼吸が完全に一致した時に人間の身体は思った以上の力を発揮するものです
武道では極めの時に大きく鋭い声で気合を出しますが、これは呼吸をコントロールする働きがあると僕は考えています
テニスのスマッシュや重量挙げの時などに選手が大きな声で気合を出していますが、同じ意味があるのではないかと思います
呼吸を乱さないために必要なもの
では、その呼吸を乱さないために必要なもの
それは
平常心です
焦ったり、迷ったりして心が乱れると呼吸が乱れて会心の一撃を極めることは難しいのです
少林寺拳法教範に平常心についての言及があります
平常心を養う方法について分かりやすく要約すると
1、技を磨いて自信をつけること
2、自ら進んで困難を経験し場数を踏むこと
とあります
「自信」と「経験」が平常心を養うというのはとても理解しやすいですね
たしかに長期的な取り組みで平常心を養うのにはこの方法が最も適していると思います
しかし、とは言っても「いざその時」となると平常心が乱れてしまうことがあります
平常心を保つために必要なもの
乱れた平常心を短時間で回復させる方法、それが呼吸法
呼吸を乱れさせないために必要なのが平常心、その平常心を乱れさせないのに必要なのが呼吸法
ちょっと何言ってるのかわからない感じですが、本当です。
心が乱れて呼吸が乱れた時は、逆に呼吸を整えて平常心を回復することができます
少林寺拳法の修練の初めには鎮魂行を行い、その中で瞑目して呼吸を整えます
この時に呼吸法の訓練をしているのですね
まとめ
鎮魂行の時だけでなく、普段の生活の中でも呼吸に意識を向けることは大切です
スポーツの場面でも、仕事や人生の様々な場面でも「ここぞ」という時があるものです
そんな時に会心の一撃を極めることができるように、普段から平常心を養っておくことはとても大切ですね
そのために日頃から呼吸を整えておくことは大切なのです
今回の記事は以上です
最後まで読んで頂きありがとうございました
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません