痛くて嫌! 逆技を安全に楽しく上達するための工夫(前編)

WEB法話,技法研究

少林寺拳法の修練、中でも柔法の逆技の練習をしていると必ずついてくるものが「痛み」です。

逆技がガッチリ掛かった時の関節の痛みといったら筆舌に尽くし難いものがあります。

その一方で、正しく技をかける事ができれば少ない力でも相手に相当の痛みを与える事が可能です。

それが少林寺拳法の技法の大きな魅力にもなっているわけです。

今回の記事は少林寺拳法の修練とは切っても切れない関係にある逆技での「痛み」について僕なりの考えをまとめてみました。

幸いにも僕は40年近い拳歴の中で大きな怪我や後遺症なく少林寺拳法を続けてくる事ができました。

なので「身体を労わりながら効率よく楽しく修練を続ける」ヒントになると思うので最後まで読んでもらえたら嬉しいです。

さて皆さん、痛いのは嫌じゃ無いですか?

僕は嫌ですね(笑)

今までの修練の積み重ねで痛みにはある程度の耐性は出来ていると思いますが、積極的に痛い思いをしたいとは思いません。

そもそも人間をはじめ生物は痛みを本能的に避けるように行動します。

なぜなら痛みは身体を危険から守るためのサインだからです。

前述した通り少林寺拳法の逆技は正しく掛けられるとメチャクチャ痛いです。

つまり技術の上達の為に相手に痛みを与える行為をお互いに繰り返しているわけです。

「痛み」は技術の上達の為には避けて通る事は出来ませんが、考えてみたら危険な事をやっているんですね。

具体的にどんな危険があるのかと言うと

  • 無理に技を掛けることによる怪我
  • 繰り返し技を掛けることによる、いわゆるスポーツ障害
  • 人間関係にヒビが入る

と言う事が考えられます。

実際に逆技の練習によって関節を痛めた例、肘が伸ばせなくなった例を数々見てきました。

自分自身も手首や肘の関節を痛めた事があります。

幸いにも長引く事なく回復しましたが、回復するまでに数年も掛かった事もありました。

「怪我は財産」などと言う事を耳にした事もありますが、昔ならいざ知らず今の時代には全くそぐわない感覚だと思います。

怪我によって仕事や生活に支障が出たらどうするのだろうか、と僕は考えます。

また必要以上に痛みを与えてくるような人もいましたが、正直言って一緒に練習をしたいとは思えず、知らず知らずのうちに避けるようになっていました。

繰り返しますが上達の為には痛みを避けて通る事はできません。

でも、怪我はしたく無いし、誰とでも楽しく練習をしたい。

なので怪我を防いで楽しく練習をする工夫は必要だと思うのです。

そのための工夫については次回の記事で。