エヴァンゲリオンと初期の少林寺拳法の意外な共通点

WEB法話

大変残念なことに「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開が延期されてしまいましたが、株式会社カラーさんの粋な計らいによりYouTubeや公式アプリなどで新劇場版「序」「破」「Q」が無料公開になり、道院の自粛期間中に何度も何度も観ていました。

ご存知の通りエヴァンゲリオンは非序に難解なアニメ作品です。
テレビ版、旧劇場版、新劇場版などの作品を一回や二回観ただけでは到底理解することはできません。
なので理解するために何度も何度も観ることになりますし
「おめでとう」って何で?
「気持ち悪い」って何で?
「あんたがやれって言うたんやないか!」
とエヴァンゲリオンの世界について、常に頭の片隅で思いを巡らすことになるのです。

25年前に誕生したエヴァンゲリオンが今でも新鮮さを失わず多くのファンを魅了しているのは、その難解さに原因があるのだと思います。

多くの謎を投げかけて公式にはその答えを出さない。
ファンはその謎を解明するべく考察を巡らせることが楽しみとなるわけです。

そんな「秘密主義」の一方でエヴァンゲリオンは様々な商品とコラボレーションをしてたえず露出をしています。
最近ではアイスクリームのpinoやユニクロ、髭剃りなど。以前は新幹線ともコラボレーションをしています。

この「秘密」と「露出」のさじ加減が絶妙なので、多くのファンは絶えず頭の片隅にエヴァンゲリオンが存在し続けているのだと思います。

実は初期の少林寺拳法も似たような戦略をとっていたようです。

各地で積極的に公開演武会を開いていた一方で入門するには紹介者が必要でした。
僕が入門した1983年頃も入門願書には紹介者の欄があったと思います。
面白そうな技を見せてくれるのに簡単には仲間に入れてくれない、と言うことです。ムズムズしますよね。

入門した後も開祖は技を丁寧には教えてくれなかったと古参の先生から聞いたことがあります。
開祖に何度か技を掛けられた後は仲間同士で「こう掛けられた」「ああ掛けられた」と研究しあったのだそうです。
そして先輩たちは見たこともない不思議な技を練習している。
「何だあの技は?」と興味をそそられる。
なので興味が尽きない。

結論

謎は大事!