突きのスピードを速くする方法

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突きのスピードを速くする方法

数年前の大学少林寺拳法部連盟本部合宿で、ある学生から「突きのスピードを速くする方法を教えて下さい」という質問を受けました。

僕自身、普段から突きや蹴りのスピードを意識した練習をしているので、その時は自分なりに工夫している事を説明しました。

少林寺拳法の拳士としては突き蹴りのスピードは大きなテーマだと思うのでこの記事が参考になれば幸いです。

単純に考えて身体は筋肉が収縮する事で動きます。
早く動こうとすれば筋肉の収縮速度を上げることが早道ですが実際はそんなに単純にはいきません。

突きの動作は単に腕を伸ばすだけの運動ではなくて、脚や胴体も使った複雑な運度の組み合わせによって出来ていて、そこにはたくさんの筋肉が関わっています。

一つ一つの筋肉の収縮速度が速くても、それらがバラバラに動いていたのでは意味がありません。
突きに関わる複数の筋肉が協調して動く事で素早い突きが可能になります。

その為に僕が一番力を入れた練習方法は「ゆっくりと動く事」でした。
ゆっくりと動く事で体重移動の仕方や自分の身体の動きが細かなところまでしっかりと観察出来た事はとても役に立ったと思います。

また、体勢に無理があるとスムーズに動く事が出来なくなるので自分の動きが理にかなっているのかどうかをチェックするする事が出来ました。

この練習方法は突き蹴りだけでなく受けや柔法の動きのチェックにも使うことが出来ます。

この「ゆっくりと動く」練習方法は自分の動きを確認する為に今も行なっています。
出来るだけゆっくりと動く事がポイントです。意外に難しいですが一度試してみてください。